そういう日もあるよ
子どもにとっては一大事。
ちょっと指先を切りました。血がにじむかにじまない程度のほんの小さな切り傷。
大人からすると、たいしたことはない、といえる怪我でも、子供にとっては一大事です。
たいしたことがないことが明らかであっても、「怪我をした」と見せにきた子供には
絆創膏を優しく貼ってあげると落ち着きます。
傷をした!という動揺と、痛みはもちろんですが、痛いという思いをわかってほしいという気持ちもあるのでしょう。
助けを求められた大人が、そりゃたいへんだ!と優しく手当てをし、「きっと大丈夫よ」と絆創膏を貼ってくれたら、わかってもらえた!と安心して涙が止まり笑顔が見えてきます。
不思議なことに安心できると次の困難にもまた向かっていけるのです。
年齢が上がると、もっといろいろな理由で泣くことも増えてきます。
また、心が成長していくと、「泣いている理由」が、実は本当の理由ではないこともでてきます。
子どもが泣いていたら、その日に起こった出来事をあれこれ聞いてあげるといいですね。
大人がすぐにでも介入しなければならない・・・ことではない様子だったら
つらかったね、悲しかったね、痛かったねと寄り添ってあげたあと、
「そういう日もあるよ~」
と、頭をなでなでしたり、背中をさすってあげるなど、優しくボディタッチしてあげながら言ってあげたいものです。
「そういう日もある」
自分にとってあまり嬉しくないことが起きることって、あるもんだよ、そういうものだよ。
嬉しくないことの悲しみを大きく捉えすぎてしまってそこから出られなくなるよりも、「そういう日だったんだ」そして「誰にでもそういう日はあるんだよ」と、乗り越えることを教えてあげることも大切なことです。
人生には嬉しい楽しいことばかりじゃない。
いろいろな種類の辛さ、悲しさ、哀しみに出会うことがあります。
そのとき、自分自身の力で乗り越えられるということも知っていてほしい。
私たち大人がそうしてきたようにー
これは年長者こそ言える言葉。
一番信頼している大人ー特に親ーからだと素直に受け止められる言葉ではないでしょうか。
ここぞ!という時にかけてあげたい言葉です。