冬季オリンピックの1シーンから お互いを支えつつしなやかに女性らしく踊る・・・生きる・・・表現に勇気を得たという話
冬季北京オリンピックの真っ只中です。
冬季オリンピックといえばスキーやスノーボード、アイスホッケー、ボブスレーなどなど氷上の普段あまり目にすることのないスポーツが楽しみです。
選手の白熱の戦いと、ここにいたるまでの努力や苦難そして本番当日の緊張感などを想像すると、見ているこちらまで胸が熱くなりますね。
冬季オリンピックの種目の中でも特に好きな種目がフィギュアスケートです。
スケートの知識はまったく無く回転の名前を聞いても「なんだかすごい!!」と思うだけで、あまりの速さについていけないまま、テレビの画面に釘付けになっています。
フィギュアスケートはそして衣装、音楽、スポーツを通りこした芸術性にも見所がありますよね。
過去のオリンピックでのフィギュアスケートでは、その時々にスター選手がいてそれぞれに素晴らしい演技をされてきました。
見る一方の私自身と言えば、幼かったり、また選手たちとちょうど同年代だった時代もあり、そしていつの間にか選手たちが娘、息子のような年代となり・・・こちらの状況が時々に変わっていたことは確かなのですが、変わらずに一番好きな作品があります。
選手たちにとっては「試合」なのでしょうが、これは「作品」と言っていい・・・というかフィギュアスケートはすべて「作品」と言ってもいいのではないかと思っているのですが、中でも見た瞬間から「作品」と言う意外にないすばらしく美しい「作品」ですのでご紹介します。
今はYouTubeという便利なものがございまして、探しましたらその作品がございました。
ぜひ一度ご覧ください♪
なーんと1992年のアルベールビルオリンピックのときのものだったんですね。
私、何歳だったんでしょうか。20代だったんですね・・・しみじみ。
このアイスダンス。
バッハの「G線上のアリア」に乗せて二人が舞うわけです。
ぜひ音楽と合わせてご覧いただきたいです。
音楽を形にするとこうなるのかなと思う美しさですね。メロディーにもリズムにも二人の動きがぴったり合っています♪
当時、まず登場した二人を見て印象的だったのは、女性の髪形です。
当時も今もこんなにふわーっと長い状態で舞うという方は少ないように思います。
もしや規定であるのでしょうか?リフトの際にからまってしまったりするので髪はまとめることが多いという話もあるようですが・・・?
調べてみました。
NHK SPORTS のサイトでフィギュアスケートの衣装のルールについてわかりやすく載っています・・・衣装に電飾はダメだそうな・・・しかし髪をまとめなければならない、という規定は見当たりませんね。どこか別の正式な場所に詳しく記載があるのかもしれません。
それから、女性がパンツスタイルというのも珍しかったです。
こちらは先ほどのNHKのルールのページに、”アイスダンスの女性はスカートを着用すること。又、スカートが腰回りをくるんでいること。”とありますから、今は難しいスタイルなのでしょう。
なぜスカートを着用せねばならぬのかわかりませんが、このペアのダンスを見ている限り、パンツスタイルであっても女性らしさが損なわれることはまったくございませんね♪
後ろのひらひらがあるから、より柔らかく見えているとは思います。
後ろのひらひらは、二人の周りの風が見えて、柔らかさに加えて動きやスピードがわかりやすくなるように思います。
それから、女性の身長が高い、実際高いかどうかはわかりませんが男性との身長差が少ないので高く見える、というのもこのペアの特徴です。
たいていのペアは女性の身長が低くて軽そうな人が多い気がします。やはり、持ち上げたりしますから軽いほうがいいのでしょう。
背が高いために顎を上げて男性を見上げるようにして踊るという演出がされているのではないかなぁと思います。
これによる顎から首のラインがまた曲の雰囲気と女性の表情や髪の乱れ具合にぴったりあっていて絶妙にすばらしい作品になっているように思います。
とにかく、何をとってもべた褒め♪
うそぉ!と思われるかもしれませんが、今から30年ほど前、つまりこのアイスダンスの時代。
我が日本では、女性が働く、というのはずいぶん当たり前にはなっていましたが、それでも女性が一人で飲食店へ入ってランチを食べる、というのは結構勇気が必要だったのですよ。
今でこそ、女性が一人で入れるカフェや、今日だって見渡せば女性しかいない飲食店も増えました。
そんな時代にこのアイスダンスのカップル。
当時の私は、彼女の髪型の自由さやパンツスタイル、そして「かわいい♪」という雰囲気よりも、男性と肩を並べお互いを支えつつしなやかに女性らしく踊る・・・生きる・・・そんな表現に憧れと勇気を感じたのかもしれないと、今もなお動画を見ながら当時の感動を思い出す今日このごろです。