あなたが感じている、相手からの「無視」は、あなたの心への「暴力」である可能性が高い という話
お付き合いしている相手とLINEで話しをしているとき、たまに返事をしてくれないときがある。
無視されるんです。
喧嘩をしているわけでもないのに。
・・・そんな話を聞きました。
無視って嫌なものですよね。
愛の対極にあるものだと思います。
無視ってどんなものでしょうか?
たとえばある人が誰かに対して怒っていたとして。
怒りはマイナスの感情なのですが、怒っている、ということを言葉だったり態度だったり、何かしら表現している場合は、相手にその怒りを伝えたい、そして相手から何らかの反応を得たい、という積極的な意図がそこにはあります。
一方、「無視」は違います。
プラスでもマイナスでもない。
ゼロです。
相手の存在をゼロ・・・無いものと見なすものです。
仲良くしている人、仲良くしなければならない関係の人・・・お付き合いしている人や配偶者・・・が、突然何の前触れもなく無視をする。
これは対面でもSNSでも同じことです。
突然返事をくれなくなったら戸惑いますしとても不安になりますよね。
私、何か気に障ることを言ったかな?
私が悪かったのかも・・。
などと自分を振り返って考えてしまいます。
お互いに喧嘩をしていてめっちゃくちゃ腹が立ったときに返事をしない・・・
こういう場合の「無視」は、互いに理由がはっきりわかっていますし、無視をするために無視しているものではないですよね。
でも、喧嘩もしていないのに、何か質問しても、話しかけたりしても、無視をする。わざと。
そしてその理由をきちんと伝えてくれない。
「無視」をする人は、無視することによって相手をコントロールしようという心理が働いていることがあります。
これは意図的にしている場合もありますし、無意識にしてしまうこともあります。
なぜ、そういう態度をとってしまうのか・・・という無視する側について考えるのは今回は置いておいて、無視されていると感じたとき、いったいどうすればいいでしょうか。
「無視される、といってもときどきあるだけだから。そのほかのときは普通に会話ができるから大丈夫。」
大丈夫ならいいのです。
でも、知っておいてくださいね。
あなたが感じている、相手からの「無視」は、あなたの心への「暴力」である可能性が高い、ということを。
誰が見てもわかるようないわゆる暴力であれば、あなたもさすがに「ひどい!」と思えるでしょう。
でも「無視」は、あなたが我慢さえすれば、あなたさえ気にしなければ、なんでもなくやり過ごせてしまう・・・
だからこそ「あれ?なんかこれ、おかしくない?なぜわたし、無視されなきゃいけないの?」と気がついたときには冷静になってほしいのです。
「無視」を受け入れてしまい、それを続けてしまうとあなたの心はだんだん元気がなくなっていきます。
「無視」されないように、そして相手に「わたしはゼロではない」と証明するために、相手に合わせた自分を作ってしまうのです。
つまり、あなた自身であるということができなくなっていきます。
「無視」に対してあなたがきっぱりと「No!」と言うことは、あなた自身を守ること。
そして知っておいてほしいのは、「No!」と言うことは相手を傷つけることではないということ。
No!と言える力をあなたが持つことで、相手が救われることもあるのです。
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