状態が変化すると言葉も変わる
体調が悪くて食欲がないときに、たとえばとんかつやてんぷらを勧めることはないですよね。
とんかつやてんぷら、という言葉を聞いただけでも体調が悪化しそうなときに、「大丈夫よ!とんかつもてんぷらもいつかはまた食べられるようになるよ!」と励ましたところで、元気になれそうな気持ちにはならないですよね?
食べられないときに、食べられないものを勧めるのではなく、食べられそうなものを用意しますよね。
そして次第に体調が戻ってきたときには、とんかつでもてんぷらでも好きなものを勧めることができます。
心が不調のときも同じようなことになります。
心が傷つき体調にまで影響が出てしまって動けないときに、その人に対して語りかけられる言葉はその人の状態に合わせた言葉です。
回復してくるとそれまでは伝えられなかった言葉をかけられるようになります。
言われた本人は、前に言われたこととちょっとニュアンスが違うんじゃないか?と思うことがあるかもしれませんね。
しかし、身体や心の状態が変化すると周囲に差し出される言葉は違う、ということはあるのです。
一歩前に進むことはとても難しいことだと思います。
前に進みたいと思う気持ちがありつつも、周囲からの期待や言葉にとまどいを感じたり支えを失ったように感じることがあるかもしれません。
そのように感じられるのは、あなた自身が良いように変化しているからではないでしょうか。
自分の回復力を信じて、信頼できる周囲を信じる。
元通り以上の元気を取り戻せる日はきっと来ますよ。