子どもとの良い関係を作るための技術~ペアレントトレーニング

お子さんが発達障害あるいは発達障害と思われる親御さんをサポートする「ペアレントトレーニング」をご存知ですか?

厚生労働省が発達障害者支援事業として推進しています。

この「ペアレントトレーニング」。

これは発達障害のお子さんを持つ親御さんのため「だけ」のトレーニングにしておくのはもったいない内容なのです。

どんな親御さんでも”子どもとの良好な関係作り”ができるヒントをもらえるものだと思います。

boy child childhood happiness



発達障害についてはマスコミでも多く取り上げられているので、一般的によく知られる言葉になっていますね。

子どもたちの世界である学校だけでなく、大人の世界である職場でも、なかなか周囲とうまくコミュニケーションがとれなくて困っている人が一定の割合で存在することがわかってきて、「大人の発達障害」と言われています。

そしていま、学校であれば、発達障害の可能性があり、周囲とのやりとりに困難を感じたり生きづらさを抱えている人は1割程度と言われています。

・・・というと、何か他人事のように思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし発達障害の特性と言われる部分は、私たちは誰しも多かれ少なかれ持っているものです。

plastic animal toys on wooden surface


発達障害を持つ子どもさんは、その特性は一人ひとり違うものの、自分の特性を周囲に理解してもらい認めてもらうことで次第に自信を持つことができるようになります。
そこから周囲に上手に合わせたり、自分の状況を理解することができるようになることが多いのです。

というのも、発達障害を持つ子どもさんは幼いころから周囲に注意されたり、しかられたりすることがどうしても多くなってしまいます。

そして何をしても「だめ」と言われてしまうと、そしてその「だめ」が何をしたから「だめ」なのかがわかりにくいため、余計に自信がなくなり自己肯定感が低くなってしまいます。

ただ、これは障害の大小にかかわらず、子どもであればよくあることですよね。

「なぜ怒られているかわかる?」と聞いてみると、えーっ!そんなことを考えていたの!?と絶句してしまうような答えが返ってきて、叱り方を間違えてしまっているなぁと反省させられたりすることも・・。

「だめ」と言われると、子どもでなくても大人でも自信がなくなってしまいます。

two women holding pen


発達障害であるかどうか問わず、子にとって自分の特性を理解して、一番の理解者になるのが親・・・。

さらっと書きましたが、実はこれ、難しいですよね。

親が、親であるからという理由で自動的に子どもの一番の理解者になるとは限らないですものね。

子どもが生まれたときから一緒にすごしていたとしても、子どもが何に困っているか、何を考えているのかがわからない、ということは当然あるのですから。

「一番の理解者になってくれるはず!と子どもが(無意識に)期待しているのが、一番身近な存在である親」と言ったほうがいいかもしれませんね。

ペアレントトレーニングは、厚生労働省が普及を勧めているもので、発達障害を持つ子どもさんを養育する親御さんにとってわかりやすく習得できるメソッドとして確立しており、その効果も認められています。

このトレーニングを受けることで、親が日常生活の子どもの行動・言動を丁寧に見直し、褒めて自信を与えるシーンやタイミングを具体的に理解できるようになります。

たとえば「ここは子どもはできて当たり前で、特に褒める場面ではない」と思っていた日常のシーンで「すごいね!」「できたね!」と声をかけられることに気がついたりします。

こういったことは簡単にできるように思えますが、なかなか実際は難しいもの。

a kid with multicolored hand paint



「親」として日ごろ使っているボキャブラリーに無い言葉を使う、というのは、頭で理解しても実際にはすっと出てこないものです。
それは、買い物の途中、英語で道を聞かれて、どう答えたらいいか知ってるはずなんだけど、とっさに質問されると出てこない!ということと似ているかもしれませんね。

こういう気づきや知識は子育て中の親にとって、子どもとの良い関係を作るための技術と言えると思います。


子育ては、核家族が「家族」の中でもっとも多いといわれる日本で、親は孤独になりがちです。

そんなとき、ペアレントトレーニングなど、利用できるものがあるということをぜひ知っておいてください。

そして、子どもが発達障害かもしれない・・・など気になることがあれば、またペアレントトレーニングとはどういうものなのかな、ということをちょっと知りたいなという場合には、ぜひ一度当カウンセリングにてお話しいただければと思います。

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