心を強くするということ(2)

「わたし、もうダメなんです。」

お付き合いしている彼から連絡が途切れがちになっているという20代前半の女性。

彼から望まれてお付き合いを始めてから大切にしてもらってきたし、将来のことも一緒に考えていたのに、ある日を境にどうも彼の様子が変。

LINEの返事もすぐには返ってこなくなるし。

かといって彼女に対して「好き」という気持ちがなくなっているわけでもない・・・らしいのです。

wood love people woman

同い年の彼のもしかすると心変わり?と、悩んでいる彼女の恋愛相談を聞いていると、ついつい「いいなぁ若いって♪」と遠い(!)昔を思い出したりしてしまいます。

さて、彼女の辛い思いも気になるところですが、それより私が気になったのは、彼女の話しの中に何度か「わたし、もうダメなんですよね~」とか「わたしが何か変わらないと、とは思ってるんです・・・」という言葉がでてくること。

以前の優しい彼に、なんとか戻ってほしいと思っている彼女の話しを聞いていると、彼女が何か彼にとってよくないことをしたわけではないんですね。

どちらかというと、煮え切らない態度をとっている彼や、心変わり以前の彼の様子を聞いていると、彼が何か心理的な問題を抱えているように思えます。

その彼の問題に、彼女がどんどん巻き込まれていっているようです。

white concrete spiral stairway

外野から見ていると「やめときゃいいのに」とつい言ってしまいたくなる彼女の状況。

彼女の身近にいて彼女の味方になってくれる人ほど「その彼とは離れたほうがいい」「別れたらいいのに」と言ってしまいます。

でも、今の彼女にとって、それは求める答えではないのですね。

彼女はちゃんとわかっています。彼とは距離や時間をおいたほうがいいということは。

そして、そういうことを言ってくれる人は自分のことを大切に考えてくれているんだ、ということもわかっているのです。

わかっているからこそ、そして今はその言葉に素直に従うことができないからこそ、身近な人に相談がしにくいわけなんですね。

そして出てくる言葉が「わたし、もうダメなんです・・・」。




いま、彼女の心の中は、彼に対する「なぜ?」という思いで一杯になっています。

あんなことを言ったから?あんなことをしたから?何が気に入らなかったんだろう?・・・いろんな記憶をすみずみまで思い起こしてみるのですが「なぜ?」の答えはわからない。

だってその答えを知っているのは彼だけなのですから。

では、と彼に聞いてみるのですが、納得できるような答えが返ってこない。

答えが返ってこないばかりかLINEの既読すらなくなってきた!

今まではどんなことがあっても見てくれていたのに、なぜ見てくれなくなったんだろう??

・・・また「なぜ?」が深まっていきます。

「なぜ?」の答えが見つけられず彼からの反応すら見えない状況。

そして、出てくる言葉が「わたし、もうダメなんです・・・」。

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ダメなことはないんです。

そんなに自分を責めなくてもいいんです。

かといって彼を責めなくてもいいんです。

彼の問題は、彼自身が乗り越えなければならないもの。

彼女とのお付き合いの中で、親密さが増し二人の関係も出会ったころよりも成長してきています。

そんな中で、突如彼の中の何かが二人の関係にストップをかけたんですね。

おそらく彼自身も自分がどうしてそういう行動をとってしまっているのかまだわからず困惑している部分もあり、また、あまりその問題を考えたくない、まだ直視したくないという心理が働いた結果、彼女と距離をとる、そして彼女とコンタクトをとらないという結論に至ったのでしょう。

彼女が何もしていなくても・・というか、彼と仲良くしてきたからこそこういったことになってしまった、ということになります。




彼のような状況の人がいる場合、近くにいる人ほどその心変わりに困惑してしまうものですが、そのときに大切なのは、自分に自信を持って落ち着いて相手を見つめること。

相手がわけがわからず困惑している様子を、その困惑に同調せず、彼を大切にしたいという自分の気持ちに自信を持って見守ることです。

相手の問題は相手に返してあげる、という心の強さを持てるといいですね。


そうなると二人の関係はまた変わってくるでしょう。







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